中島義道先生の「人間嫌い」のルールを読んだ。10年以上前にも読んだ記憶があり、Kindle Unlimitedの対象本となっていたので再読した。
中島先生ご自身の人生や、さまざまな古典からの引用とその解説などを通して、「人間嫌い」とはどういうことか、またそれにはどのようなタイプがあるのかが述べられている。
そうした「人間嫌い」の考察や類型化を踏まえて、組織や社会の中で、「人間嫌い」が生きていくための道筋、とても参考になる考え方・振る舞い方が提案されている。
他人に期待しない・他人の評価に振り回されないといったことや、終盤に列挙される10の「人間嫌いのルール」など、読んでいくと今の自分のポリシーや行動指針に合致することも多々あった。
これはおそらく、最初に読んだ時も、相当影響を受けたのだと思う。そのわりには本は手放してしまっていたわけだが…。なんにせよ、読み直したことで人生や他者への向き合い方が改めて整理された。
「人間嫌い」という言葉に、自分との親和性を少しでも感じる人ならば、この本はある種の救いになると思う。