【漫画感想】恋する小惑星 3/Quro

恋する小惑星(アステロイド)の第3巻を読んだ。この巻は、みら&あおの夢の危機、3年生の卒業、新入生の登場、そして「きら星チャレンジ」に参加するみら達など盛りだくさんだ。

あおの家の転居に端を発した、みら&あおの目標を達成するのに立ち塞がった壁は、2人の同居という形でなんとか解決された。ハラハラ感もありつつ、無事に収まってよかった。

物語的にも、彼女たちが一緒に暮らしていることで展開しやすく、ファンとしても「2人の日常はどんな感じなのだろう」と想像が楽しくなるので、Quro先生のアイデアはすごいなと思った。

3年生コンビの卒業エピソードは、少しうるっときてしまった。モンロー先輩の想いは、けっこうリアリティがあって、あまり感情のブレを見せてこなかった彼女の涙は、印象的だった。

新入生コンビもおもしろい。桜先輩の妹・チカは、その設定だけでも楽しくなりそうだし、姉とどうしてこうも違うのかな、と不思議に思う。それは、みらについても言えることだが…。

もう1人の新入生・ナナは、ともすれば嫌われてしまいそうな言動が見られるけれども、それを受け容れる地学部の優しさがよいし、入部して徐々に変わっていく彼女も素直で魅力がある。

後半から、作中の重大イベントである「きら星チャレンジ」が描かれる。あおの大胆な行動や、個性的なサブキャラたちなど、見どころも多くて夢中になった。

この3巻には、Quro先生の持ち込みからの初掲載作品「織姫ナンバー2」も載っている。「恋する小惑星」の元となった作品とのことで、作中の至るところで共通点を見つけられた。

多彩なお話の中で、確実に作品時間は進んでいき、先輩が卒業して後輩ができ、夢の危機を乗り越えて大きな一歩を踏み出したみら&あお。本当にかわいくてかっこいい、ベストコンビだと改めて思う。