Kindle Unlimitedですべての人の天文学を読んだ。

文科系や教員養成系の大学生に、最低限知ってほしい「天文学のリテラシー」を解説。中学校までの知識で、天文学がわかる。

とAmazonの説明文にある通り、大学の教養課程での使用を想定した内容で、基本的にはわかりやすいのだが、(これは完全に私の問題だが)かなり難しい部分もあり、すべてを詳細に読んだわけではない。

ただ、天文学のおもしろさや奥深さを、幅広い角度から知ることができるし、過度に易しいわけではないから、読みごたえもある。写真や図も多く掲載されており、イメージしやすい。

本書は、第1部が「宇宙を知りたい人に」、第2部が「宇宙を伝えたい人に」と題された2部構成となっていて、後者の方を重点的に読んだ。

第2部の方は、科学リテラシーや中学理科の天文分野の復習、観測装置とデータ処理などの話題があり、最近天文学に触れ始めた私には、特に興味深い内容だった。

天文学は総合科学だなとも思った。物理・化学はもちろん、数学・データサイエンス・工学・歴史・宗教学などなど…あらゆる知が総動員されている。

多分野の多数の人たちが、専門知識や情熱を結集させて、時間的・空間的にも果てしなく遠い対象の謎を解き明かしていく。もう本当にロマンしかない。

読後、もっと基礎の基礎から勉強し直す必要があると痛感したし、天文学という学問の広大さ・深遠さを感じられた。いろいろな意味で、自分の小ささを思い知ったので、背伸びして読んでよかった。