Kindle Unlimitedで、「電動車用リチウムイオン電池の設計開発~虎の巻~」を読みました。リチウムイオン電池の設計・開発に携わってきた著者の方が、そうした業務の迅速化・効率化に必要な知識やコツなどを書かれた本です。

最近ニュースでよく見る電気自動車(EV)の話題において、特に注目を浴びるのが「バッテリー」です。バッテリーにはリチウムイオン電池が使われているということで、この電池分野に関心の高い人は、業界内外を問わず多いことと思われます。

リチウムイオン電池については、一般向けの解説書から技術職向けの専門書まで、さまざまな書籍が出ているようですが、設計・開発の実際のところ、実務で即効するような内容のものは、少ないのではないかと思います。そうしたノウハウやコツは、普通世に出ないからでしょう。

本書はページ数は短いですが、本来なかなか知ることができないであろう、リチウムイオン電池の設計・開発におけるノウハウやコツ、手戻りをなくすための方策がまとまっており、電池業界に少しでも関係のある人にとっては、とても勉強になるのではないか、と感じました。

また、仕事だけでなく趣味的にも、EVに興味のある人は多いでしょうし、そんな方は電池の製造・性能にも関心が高いのではないか、と想像します。この本は、リチウムイオン電池の設計・開発の内情を垣間見ることができる点でも、そうしたニッチな関心を満たしてくれると思います。