わらびもちきなこ 先生の「しあわせ鳥見んぐ」第1巻を読みました。女子大生たちが鳥見=バードウォッチングを通じて成長していく姿が描く物語です。キャラのかわいさはもちろん、鳥見のおもしろさや注意点、描写の美麗さやコミカルさなど、楽しめる要素がとても多い作品です。

第1巻は、芸大生の主人公・すずが、鳥見が大好きな翼に出会い、バードウォッチングにはまっていきます。私自身、バードウォッチング初心者なので、同じようにビギナーのすずが翼に教えてもらう本作の展開は、楽しいだけでなく勉強にもなります。

また、とても明るい性格のすずが、絵について悩みながらも、鳥見での体験や翼をはじめとする出会った人たちとのやりとりを通して、自分自身と作品に向き合い成長する流れにグッときました。1人のキャラが壁を打ち破るエピソードが、きれいに1巻に収まっています。

キャラやバードウォッチング以外の注目点として、作中の鳥絡みのダジャレの多さが挙げられます。シンプルでクスっとなるものから、けっこう凝ったものまで、作者のわらびもちきなこ 先生の趣味なのか…とにかくダジャレの宝庫で、そこに着目してもおもしろいです。

バードウォッチングを始めた頃に、ちょうど「しあわせ鳥見んぐ」の存在を知り、すずと同様にカワセミに遭遇して一気に虜になりました。そういった経緯もあり、とても思い入れの深い作品です。これからも追い続けたいですし、すずたちと一緒に鳥見を楽しんでいきたいと思います。